代表挨拶

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13プノンペンでの会社設立にあたり、ご挨拶申しあげます。

アジアをとりまく環境はダイナミックに変化し、日本の伝統も西欧化政策によって完全に壊されたかのように見受けらえます。西欧化は概して、日本の伝統的な生命観や身体観を拒否し続けてまいりました。例えば、1868 年の明治維新以降、日本の伝統に基づいた建築的芸術を担う大工は減少し、戦後においては、木を生き物として見る日本の木材建築方法を禁止する建築法が、日本政府により正式に採用されたのであります。2001年には、建築木材の水分含有量を20%以下にしなければならないという規定が設けられました。「呼吸をする」という木特有の性質が奪われたのです。さらには、近年、枯れたソメイヨシノが目立つようになってまいりました。ソメイヨシノは人工的に遺伝子を組みかえられた日本の国花です。どこかいびつな近代日本。しかしながら、我々は伝統的な方法日本とともに積極的な文化的責任を果たし、新しい文化づくりへと歩を進めていくべきではないでしょうか。なんとも不思議なことなのですが、私たちはクメールの方々に昭和のような懐かしさを感じるのであります。古きよき日本がクメールにあるのです。一方、ご存知のようにクメールの地も、文化が壊されえた負の歴史がございます。今こそ、日本とカンボジアのあいだから、失われた文化をとり戻すべきときなのです。

 

スクリーンショット 2015-05-15 18.34.11ところで、偉大なる文化的性質とは何なのでしょうか。橋姫グループは日本文化とカンボジア文化に共通点を見出しています。両農業国とも自分自身の文化をひどく壊されてしまった歴史があります。伝統的なクメール文化もまたクメール・ルージュによって存亡の危機でした。文化というのは、日々暮らしている世界をより豊かに美しくする能力でしかありません。文化は模倣や望郷だけで生まれてくるものではないのです。私たちは従来の資本主義から脱却し、文化的視点でもって物事を見るよう勉強していかなければならないのではありませんか。機会というのは常にあいだや境界から浮きあがってきます。だからこそ、私たちはアジアの平和の鍵となる心意氣を「橋」という字に託しました。神羅万象、すべてが生きているという世界観に触れていただきたい。私たち橋姫グループは、NPO法人日本カンボジア交流協会のご支援のもと、人材教育を中心に世界図書街という舞台を構築し、プノンペン郊外に面影日本をつくりあげてまいります。私どものささやかな教育を通じて、日本とカンボジアの文化的関係性を構築していければ幸いです。新しい文化的価値の誕生を、皆さまとご一緒に迎えられる日が楽しみでなりません。

 

 

2015年5月

株式会社 橋姫 代表取締役社長

高草 雄士