経済人よりも文化人を育まなければ、世界は2050年までに資本主義とともに滅ぶ。


hashihime

1.文化を失った民族は等しく惨め。

しゃけ

(しゃけ)

和装姿で家族団欒、縁側に坐り、庭にたまたま咲いていた花を手折って、床の間に活ける。このような風景を東京都民が見たら、或る種の胡散臭さを感じることでしょう。自分たちの文化を視て、違和感を憶えるのです。日本人がここ一世紀以上のあいだに、洒落たオーダーメイドのスーツを着て、流暢な英語を喋り、資本を手に入れ続けた結果、待っていたのは日本文化の忘却でした。

 

 

2.アンコールは産業革命以前、最大の都市であった。

やきとり

(やきとり)

宇宙のへそと呼ばれるアンコールワットは最近の研究で、東京23区よりも広大な宗教都市の中心であり、600年もの間、平和が続いていたことがわかりました。アンコールワットを発見したアンリ・ムオーもまさか自分の足もとにこれほどまでに高度なかつての叡知が眠っているとは夢にもおもわなかったことでしょう。そのカンボジアもポルポト時代を経て、一時期は国の平均年齢が13歳にまで落ちこみました。純粋なクメール文化の継承が途切れてしまったのです。

 

3.文明という横線よりも、文化という縦線を。

とろ

(とろ)

たった一杯の茶、たった一字の書に美を見出してきた日本文化からもわかりますように、文化の傍らには常に清貧なるものが添えられています。逆に、ほとんどの大人が殺されてしまったプノンペンでは、現在、文化的活動よりも、圧倒的に経済的発展が望まれています。大人が消されてしまって、文化が途絶えたということは、そもそも大人が担うべき役割は文化の継承だという証なのではないでしょうか。

 

 

4.もはや資本主義はブレーキを失った特急電車。

いくら

(いくら)

資本主義という巨大な特急電車は、世界中の時空に値をつけながら、世界各国を乗客にしてまいりました。昔は素晴らしく機能していた資本主義も、もはやただの拝金主義に堕しているケースが少なくありません。そして、資本主義に乗車した各国が、どこも莫大な借金をかかえて、すでに下車できない情態にあります。グリーン車にご乗車された日本に関しましては、借金を積んでいくと、アンコールワットの上を照らす月まで届く計算なのです。

 

 

 

 

5.文化こそ特急資本主義号から降りる唯一のチケット。

scan-022

(ひつじ)

日本でスマートフォンをいじる子どもたちの眼を視てごらんなさい。アメリカに憧れ、バブルを経験した大人たちが偉そうに伝えてきたものが、そこには映っているはずです。対照的に、カンボジアの子どもたちの澄んだ眼には、これから何を映していくべきなのでしょうか。今こそ、窓の外にある文化をとりもどしに、資本主義という電車から飛び降りるべきときなのかもしれません。もちろん、痛いおもいはするでしょう。暴走特急の速度が弱まることはありませんから。しかしながら、資本主義そのものが脱線することも、そう遠くはない時代に起こり得ることなのです。