計らなければ計らぬほど、若者の未来は拡がる。道は思いもしない方角から絶妙なタイミングで開けてゆく。


 

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DSCF4159    企業の平均寿命が五年を切ろうとしている現代日本に生きる若者の舵切りは、三十年まえの先人はもちろんのこと、場合によってはたかだか五年さきに生まれた先輩方とも、大幅に異なる方法で行うべきかもしれません。それほど今からの数年は、働き方革命という言の葉でさえ甘いほどのパラダイムシフトが起こる可能性が高いのです。すなわち、これまでの努力に安易に逃げぬ姿勢を貫ける若き勇氣がものをいう時代へと突入していきます。舟が科学と知識でもって空を飛ぶ時代は終焉し、舟が川の水流に逆らうことなく、淀みなき流れにのって漂う時代がやってくるのです。老子の宇宙観では、相対知から絶対知へと移ろう次元の到来になります。

 

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   『臨済録』にも「無事是貴人、但莫造作、祇是平常」という文があります。なにごともせぬ人こそが高貴であり、計らいなどはせず、ただあるがままであればよいと訳されることが多いようです。このような視点は若い世代に関しても、通ずるところがあるのかもしれません。おおきく生きたいのであれば、あえて計らないというのも歩みかたのひとつになります。例えば、たしかな事業計画ができる経営者があえてそれをせず、変化多き未来を意図的に決めなかったとしましょう。既存の世界では、このような態度は経営を識らぬ者と莫迦にされるに違いありません。ところが、これからの時代は、このような無限他力の不動さがものを云うようになります。

 

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   「他力」という表現は、怠け者のように解釈されることが今の時代には多いようですけれども、もともとは仏教用語でして、その背景には「自力」なものが果たしてこの世に本当に在るのだろうかという哲学があります。軀はもちろんのこと、心や魂も借り物であるという悟りです。ただ人任せに歩んでゆけばよいという話ではありません。伝統的な法に則った出鱈目。このような藝ができることが、次世代のリーダーとなる若者の必須要素であると同時に、若き各国の皇帝が教え継がれてきた古き帝王学の嗜みであったのです。