わずか1日で、書籍の1兆倍もの情報洪水に飲み込まれる時代がやってくる。


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1.今年の情報消費量は、人類史数百万年のおよそ1億倍。

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「億」や「兆」のはるか上に、「恒河沙(ごうがしゃ)」という単位があります。北海道から沖縄までの長さをほこるガンジス川。その川底にあるひと粒ひと粒の砂の意味を持ち、0が50以上も並ぶ単位です。2015年現在、情報化社会はこの領域に迫る勢いで膨張しておりまして、こちらの単位は「ゼタバイト」。USBメモリに「ギガバイト」の単位が記されていますが、その「ギガバイト」を1000000000000倍すれば「ゼタバイト」になる計算です。2015年の情報消費量を10ゼタバイト前後と視たとき、DVD約1兆枚、書籍に換算すれば、これまで世界で綴られてきた書籍の約1億倍分の情報量が、今年は飛び交うことになるのです。

2.企業が発信する情報量は、もはや砂漠に沈むひと粒の砂に等しい。

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1920年代のアメリカで誕生した消費者心理のプロセス【AIDMAの法則】は、約100年経った今でも非常に価値のある視点です。

【AIDMAの法則】: 注意 → 関心 → 欲求 → 記憶 → 行動

TVコマーシャルに代表されるようなマスベースのメディアを使って、強制的に注意と関心を引きだし、利益に結びつけるという方法になります。しかし、この戦略をそのままウェブに移行した企業は凡て失敗してしまいました。今や企業ホームページの9割が赤字を積み重ねています。主婦が何氣なく投稿したペット動画のアクセス数に、企業何万社の広告が負ける時代なのです。

 

3.もはや広告でアクセス数があがっても、利益につながらない。

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アンヴィコミュニケーションズの望野和美氏は上の法則を編集し、【AISCEASの法則】を提唱されました。

【AISCEASの法則】: 注意 → 関心 → 検索 → 比較 → 検討 → 購買 → 共有

マスベースの戦略に「検索」と「検討」、「共有」を加え、ファンベースに対応できるようにしたのです。インターネット普及に伴い、人はネット検索をし、口コミで比較したあとに初めて消費するようになりました。そして、もし購買したものが良ければ、友人にシェアするのです。つまり、ここで機能しているのは、広告ではなく友人ということになります。

 

4.実はネット検索しない日本人は約7500万人いる。

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では、【AIDMAの法則】がもはや役に立たないのでしょうか。そんなことはもちろんありません。なぜなら、日本でも世界でも非ネットユーザーの数がまだまだ多いからです。日本においては、2010年から現在まで、ネット検索をしない方の人数がほぼ7500万人で横ばいになっています。この数字は、日本人口の半数以上がネット以外から情報を得ていることを意味します。そのなかにはマイルドヤンキー層と呼ばれ、地元で就職し、地元の仲間や家族と一緒に生涯を終えることを重視している若い世代も含まれます。

 

5.プノンペンの地でも、情報洪水が起こり始めている。

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超高齢化社会および超情報格差社会に突入していく日本では、多民族国家政策が必須です。外国人の多くは母語に触れておきたいということもあり、ネットユーザーでしょう。ちなみに、カンボジアのスマートフォン普及率は日本よりも高いというデータもあるくらいです。言語はもちろんのこと、情報をどう扱うのかという視点がなければ、せっかく外国人に来ていただいても、失敗に終わる可能性が高くなります。

人はマルチメディアであると同時に、情報体でもあります。プノンペンでは、おばけが怖いという理由で、住人の大半がひとり暮らしを厭がりますが、情報もまたひとり嫌いの寂しがり屋なのです。これから始まる未曾有の情報洪水。己自身が情報そのものである人類は、自ら好んでその情報洪水へとのみ込まれていくことでしょう。今、最も必要なのは、情報に対する編集稽古なのかもしれません。

 

【参考文献】

アンヴィコミュニケーションズ

『明日のプランニング』 佐藤尚之 著

『儲けを7倍にする企業WEB戦略の鉄則』 志水雅眉 著